琵琶湖アローズとは?

私たちはずっと、どうすれば琵琶湖環境保全の裾野を広げられるかを考えてきました。引き合いに出されるのは「石けん運動」。あのときは淡水赤潮という琵琶湖の問題が明確で共有しやすかった、でも今は問題が複雑でどこから手を付けてよいか分からない。だからあんな運動はもう広がらない…、そう考えてきました。
 
そこで発想を変えました。何かの問題解決のためにやるのではなく、まず行動を共にしてみること。その中でおのずと交流が生まれ、相互に影響しあって、次の道が見えてくるのを目指せないか。例えば清掃活動は、誰でもできて、成果も実感できる。清掃活動といえば自治会や職場などで動員されてやるもの、というイメージがありますが、最近あちこちで「若い人たちが」「楽しく」「無理なく」「交流しながら」やる清掃活動が始まっています。とりわけ水辺でやる清掃活動は、自然を感じながらできるので心地よく、また自然の中にあるゴミの不自然さも理解できます。
 
しかし単に清掃活動をやるだけだと、「相互に影響しあって、次の道が見えてくる」に至るのは容易ではない。だから、例えばそこに「観察」という味付けをしてみます。清掃活動が終わったころに、水辺でみられる植物、魚、野鳥、昆虫、水の流れなどを観察する。すると自然と、水と生きもの、私たちの暮らしの関係が見えてきて、それがあちこちで話し合われます。きっとその先に、「小さな自然再生」とか、「琵琶湖の今後を話し合う」とか、「政策を動かす」とかのステップがあるんじゃないかなと。そう、ゴールから行動を考えるんじゃなくて、行動と観察を共にするところから始めてみる。これを私たちは「#つながる清掃活動」と呼ぶことにしました。そして追い打ちをかけるように、活動に参加した人やその他の人を誘って気軽に琵琶湖について話し合える場をつくる。これが「#BIWAKOトークカフェ」です。難しいことは何もありません。琵琶湖が好きなら、清掃活動して、カフェでケーキ食べながらおしゃべりしましょう。
 
「琵琶湖アローズ」、始まります。

ー琵琶湖アローズの活動は、マザーレイクフォーラムに寄せられた寄付金を活用して運営されていますー