emRIVER防災・環境学習(滋賀県守山市)

滋賀県守山市にて、emRIVER(em2)をつかった防災・環境学習を行いました。

◆Case1. 野洲川の流れがつくる地形&おうちを建ててみよう

守山市は、市域全体が野洲川の古くからの河道変遷によって形成された土地に位置しています。石部の狭窄部からの扇状地、さらに、琵琶湖の近くに形成された三角州(旧北流と南流にはさまれ、「中洲」(なかす)という地名です)などが形成されています。 かつては、天井川であった野洲川からの伏流水が、守山市内にたくさん湧き出ていました。 学習会の会場となった「あまが池プラザ」の「あまが池」という名前も、かつて守山小学校の敷地内に湧き出ていた池になります。

◆Case2. 

学習会場となるあまが池プラザと、隣接する守山小学校の間を流れる吉川川(あまが池親水緑地)の模型をemRIVERに配置して、砂洲の形成過程を観察しました。 また、仮設の簡易水制(バーブ工)などの効果も検証しました。 2010年に付け替えられた新しい吉川川は、勾配がゆるく、川幅をひろく設計されており、上流から流れてくる土砂がたい積し、砂洲を形成しています。 他方、吉川川は、下流側の農業利水という目的があり、地域の古くからの慣習である「湯のぼり」によって、下流農家が年に1回、川の見回りに来ます。砂洲が大きくなると、農家からの浚渫要望が河川管理者に対して行われます。 この川では、守山小学校に通う親子が環境学習クラブをつくり、ほたるが自生できる河川環境づくり(小さな自然再生)を行っています。砂洲を、ショベルカーで根こそぎ浚渫してしまうことは、川のなかの生き物に対するインパクトが大きいため懸念があります。 そこで、滋賀県立大学環境科学部の瀧健太郎先生の指導のもと、住民による人力での作業でできる範囲で、砂洲が大きくならないような工夫ができないか模索しています。

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防災・環境学習プログラム体験会

2020年7月 @あまが池プラザ(滋賀県守山市)

(実施主体)
・滋賀県立大学環境科学部(瀧健太郎研究室)
・京都大学防災研究所(共同研究)
・守山市中心市街地活性化計画(第2期)「川に学ぶプロジェクト」
(株式会社みらいもりやま21・碧いびわ湖)
・ルシオールキッズクラブ(親子でほたるを飛ばす!環境学習クラブ)

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