ふるさとの川「野洲川」にて

やすたんが活動する野洲川下流部(守山市中洲地区)は、かつて、南流と北流にわかれた天井川で、豊富な伏流水を集落に供給し、また、河畔林は豊富な食料や燃料を採取する場であり、子どもたちの遊び場でもありました。同時に、「暴れ川」ともよばれ、10年に1回くらいのひんどで人命にかかわるような水害を出す川で、地域には野洲川にかかわる民話が語り継がれています。

昭和28年の水害をきっかけに、野洲川大改修の計画がもちあがり、当時の中洲村(現在の中洲地区含め)でも、多くの人びとを巻き込み、大きな騒動になりました。結果、中洲村のほぼ真ん中、肥沃な田んぼがあったところに、現在の野洲川(放水路)が整備され、人びとは水害の不安から解放されました。

野洲川左岸堤防、稲荷大橋から

野洲川左岸堤防、稲荷大橋から

他方で、人びとの生活のなかに野洲川があったところから、大きな堤防で囲われ、国が管理する川になったことで、野洲川と人びとの暮らしとの関係も大きく変化しました。

(参考リンク)
ふるさと守山デジタル資料
http://www2.city.moriyama.lg.jp/furusato/yasuriver/improvement.html
琵琶湖河川事務所(国土交通省)ウエブサイト
http://www.mlit.go.jp/river/toukei_chousa/kasen/jiten/nihon_kawa/0613_yasugawa/0613_yasugawa_00.html

野洲川大改修から30年以上の月日が経ち、長年の地元の要望をうけて、現在、守山市と国のほうで、地域活性化のための水辺整備が「野洲川かわまちづくり」として進められています。

2016年に暫定供用開始された野洲川中洲親水公園

2016年に暫定供用開始された野洲川中洲親水公園

かつての中洲の子どもたちは、野洲川で異年齢集団で遊んでいた、いまの子どもたちにもそうした経験をさせてやりたい、と地域の年配の方々はおっしゃります。

かえって、現在、大きな堤防で囲われ、人の目が届きにくくなった野洲川で、子どもたちが遊ぶためには、やはり、大人が見守る環境が必要です。

なかす野洲川たんけん隊は、ふるさとの川「野洲川」にて、子どもたちが遊び活動する場づくりのため、住民有志で発足しました。

ご協力よろしくお願い申し上げます。

2017年夏の様子(水辺整備によりつくられた緩傾斜護岸の下の水辺にて)