「コミュニティ・オーガナイジング」にもとづく実践活動

3つの無認可園とのパートナーシップによる、お母さんが元気になる居場所づくり

あおいそらともりのおうち(ASMO)プロジェクト

(概要)
 碧いびわ湖では、2017年1月より2022年3月にかけて、滋賀県南部地域において、無認可の幼児教育・保育施設を運営する3つの園とのパートナーシップによる、草の根の活動を実施しました。(この実践にあたっては、「コミュニティ・オーガナイジング」の実践理論を学びながら、試行錯誤しました。)

 このプロジェクトをはじめるに至る背景として、碧いびわ湖が2009年に発足し、現在進行形で子育てをしている世代の担い手づくりを目的に出会ってきた仲間たちのなかで、シュタイナー教育や、森のようちえんのような幼児教育・保育活動を実践されている3つの無認可の園に、子どもを通わせる人びとが少なからずでてきた状況がありました。(プロジェクト開始当時)国や地方自治体の制度的な補助を受けることができない無認可園では、教師(運営者)と保護者たちがまさに手弁当で、その運営にあたっていました。

 そうしたなかで、3つの園と、碧いびわ湖がともにもつ目標として、継続的にあらたな子育て世代のご家族と出会い、交流するなかで、思いを通わせながら、ともに行動する仲間になっていく、ということがありました。

 この目標にむかって、人手も、資金もとぼしい4つの主体がパートナーとなり、各園の保護者有志のみなさんとともに、2022年3月までの期間、活動を実践することができました。

 この実践をとおして、

  • ひとり、ひとりと丁寧に出会い、話をする機会をもつことの大切さ
  • 仲間とともに丁寧に対話し、それぞれの思いやいまある状況を尊重しながら、仲間のなかで共有できる価値をベースに、ともに行動することの大切さ
  • 必ずしも意図したとおりに結果が伴わないなかでも、その都度、状況を確認しながら、状況に適応しながら、活動をすすめていくことの大切さ
  • そして、なにより、そうした過程をともにした仲間との信頼関係こそが、大きな宝となること

 を体験的に実感することができました。

 プロジェクトは、関わるメンバーのライフステージの変化を受けて終了しましたが、丁寧な取り組みを通じて、関わった3つの園と、碧いびわ湖、また、関わったメンバーそれぞれにとって、実りのある取り組みとなりました。


(過去の実践レポート)

———環境生協から碧いびわ湖へ移行してからの8年を振り返って 
根木山恒平・碧いびわ湖常務理事
2017年5月
(2017年度活動レポートより)

http://aoibiwako2017.sakura.ne.jp/aoibiwako2017/document/170501report_negiyama_kusanone.pdf