26万人が手をつなぎ琵琶湖を抱きしめた!

私たちが先輩からひきついだ草の根の活動には、いまでは想像もできないようなびっくりする実績があります。

  • およそ40年前、琵琶湖の異変を受けて、県民の7割が、洗濯用の洗剤を琵琶湖を汚すものから、琵琶湖に調和したせっけんに変えるということがありました!
  • およそ30年前、重度障がい児のための療育施設の建替えの資金を集めるために、26万人もの人びとが1人1千円を出し、琵琶湖の周囲250キロをぐるっと取り囲み、手をつないだ!

ほんのすこし昔に、ここ滋賀で実際に実現した出来事を語り継ぎながら、いま、ここ、2000年代の滋賀において、あらためて「安心を実感できる暮らし」・「生命あふれる琵琶湖」をこの手でつくり、取り戻していくために、草の根の活動を実践しています。


〈泣き・笑い〉ながらともに暮らす

人びとによる「草の根の活動」に、失敗も、成功もありません。

「思い」をもった個人を起点に、人と人がつながり、ともに行動することには、いつでも喜怒哀楽がつきものです。

長く続く活動もあれば、ある一定期間を経て活動が終了するものもあります。

ひとの「思い」は、いつだってあたたかく、パワフルで、ときに戸惑い、混乱しますが、しばし、大きな力をひきだし、びっくりするような光景や瞬間を見せてくれます!と思いきや、どうしようもなく、途方にくれる時もあります。

〈いま・ここ〉を存分に楽しむ

碧いびわ湖では、

  • 「思い」をもった人(びと)に寄り添い
  • 他者と出会い、関係をつむぐ
  • 仲間とともに力をあわせ行動する

ことをたいせつにしたい、そのこと自体を楽しみたい、と考えます。

また、碧いびわ湖という団体の垣根にこだわらず、さまざまなパートナーとの連携、協力関係をもちながら、時と場合に応じて、いろんな形で活動していきます。

琵琶湖の周りに、思いをもって行動する小さな仲間の輪が、てんでばらばらに散在し、ゆるやかにつながりながら、なにやら楽し気に暮らしている。そんな地域社会をつくっていきましょう。


身近な自然のなかで、ワクワクが生まれる

いまの時代、いろんな理由があると思いますが、すこし、私たち、ひとりひとりの生きる力が小さくなっているのかなぁ、と心配になることがあります。

自己肯定感の低さみたいなことが、社会調査の結果(国際比較)として公表されていたりします。

私たちは、そうした中でも、琵琶湖の周りにある身近な自然のなかで遊び・学び・暮らすことで、ヒトという生きものが本来もつエモーション(生きる力)を引き出すことができることを実感しています。

小さな物語をつむぐ

ヒトは、社会的な動物です。ともに生きる他者とのつながりのなかで、小さな物語がつむがれていきます。

丁寧な対話や、私の物語を語りあうことをとおして、お互いがたいせつにする価値や、必要としているものを確認し、ときに生じる違いや、衝突を乗り越えていきたい。

また、いまの社会には、言葉になならい抵抗や拒否反応があります。

言葉でやりとりできること、頭で理解できることを超えて感じたり、想像したりしながら、地域でともにあるあり方を仲間とともに探っていく必要があります。

ぜひ、私たちの活動に参加してみてください。


(参考文献)

・「琵琶湖のせっけん運動」について
書籍『うまれるつながるひろがる : 湖南消費生活協同組合の20年』(奥野哲士・著、草風館、1992)

・「抱きしめてBIWAKO」について
書籍『11月8日みんなやさしくなった』(「抱きしめてBIWAKO」報告集編集委員会∥編、草風館, 1988年)

諸外国と比べて,自己を肯定的に捉えている者の割合が低い。
「特集 今を生きる若者の意識~国際比較からみえてくるもの~」(平成26年版 子ども・若者白書)
https://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/h26gaiyou/tokushu.html

生物進化の過程で狩猟採集生活に適応してきたヒトは、自然のなかで群れて遊ぶことで生きる術を自ずから身につける
書籍『進化教育学入門』(小林朋道・著、春秋社、2018)
https://www.shunjusha.co.jp/book/9784393741580.html

市民の力で社会は変わる(5つのリーダーシップ・スキル)
「コミュニティ・オーガナイジング」について
NPO法人コミュニティ・オーガナイジング・ジャパンのウエブサイト