レポート[Class02]第3回講義


秋の風がふきだした大津・唐橋近くにあるmomo庵で、Class02 “共感の経済でつくる未来”(熊野クラス)の第3回講義を行いました。「未来設計を考える。~人間性を取り戻す社会とは?」というテーマで、熊野さんからの講義、グループディスカッション、講義、ディスカッション・発表、講義、質疑応答、懇親会(希望者のみ)と、とても濃密な時間をすごすことができました。

こちらのページでは、参加者からのレポートをご紹介します。

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講師の熊野英介さん

Report

Class02 “共感の経済でつくる未来” 第3回講義 2017.9.30

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レポート(坂本彩さんから)

私は、今回の講義を聞いて「私のやろうとしている方向性はまちがってない!」と思えて、とてもうれしかった。

新しい社会を作る、ということは、今まで、みんなが見たことないものを作ろうとすることだ。そうすると、過去の知っていることと照らし合わせた時、私たちは不安になる。だ
って見たことないから。「それでやっていけんの?」と思う。あたりまえだ。見たことないから。しらないもん。

私自身のことを少し書くと、2 年前に病を得て、長年働いた職場を離れた。それはもう、私にとっては、身体を半分引きちぎって泣き叫びながらおいてくるような作業だった。でも、「病を得て」と書いたのは、まさにその通りで、「じゃあ、私はこれからどう生きるの?」と言うことをすごくすごく考えたことで、私は大切なことにいっぱい出会えた。「てらすくらす」もそのなかのひとつだ。今まで障害者福祉の世界にどっぷりと浸かりこんで生きてきた私が、少しその世界を飛び出したら景色がまるで違って見えた。大好きな障害のある人やその家族と一緒に生きることをもっともっとステキにしていけるようなワクワク感に出会えた。私のライフワークは変わらない。私の軸はぶれないし、変わらないんだけど、でも、もっともっとみんなでワクワクできる社会を作れるんじゃないか、その中にあたりまえに障害のある人と家族がいるんだ、と気がついた。

そんな私にとって第 3 回目の講義は、「よし!この方向性でまちがってないぞ!」と勇気をもらえるものだった。
まだ今の社会にないことを作ろうとしている。今の社会にないものは、今の経済のシステムに組み込まれていないので、お金が発生しにくい。だから、しばらくは、私は、金銭的には苦しい生活をするだろう。でも大丈夫。今回の講義資料の最後にあった素敵な図⇒「自治的交差共同体のネットワーク社会」とやらを作れたら、大丈夫。
合言葉は「唐橋ってる?」だ。

「150 人くらい」

全体を網羅してレポートをする力はないけれど、今回の講義で私が一番印象に残ったのは、「150 人くらい」という単位。ダンバー数というらしい。人間が安定的な社会関係を維持できるとされる人数の認知的な上限らしい。1990 年代に、イギリスの人類学者であるロビン・ダンバーによって提案されたそうな。
これくらいの人数なら、ルールを決めなくても、モラルを維持できる。しかし、これ以上になると、お互いの顔をみて、人物を把握して関係を維持できないので、「ルール」を作って集団を維持していくことになるという。ルールができるということは、同時に「ルールを破ったら罰がある」ということになり、「罰」が発生する。
しかし、産業革命以後、どんどんその集団規模は大きくなっていった。お互いの顔を把握できない。どこのだれかわからない。どんな暮らしをしている人なのかわからない。そんな中で、疑心暗鬼や不安が増長されている。そうなると、ルールを決めて、縛って、破った人には罰を与えるということが強化されていくのだなあ。
だからといって、今からもういちど、150 人単位の暮らしに戻しましょうって言うわけにもいかない。だから、戻すんじゃなくて、新しい社会を作るんだな。見たことない新しい社会。
自分たちのグループワークで出た「ほどほど感の家族っぽい暮らし方」を模索していきたい。

 

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ダイジェストムービー

※準備中


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フォト・レポート
グループディスカッションの様子

  
(写真左から)グループディスカッションの共有 会場の様子 地球未来シンポジウム2017「希望の探求」

 
(写真左から)会場内の様子

▼懇親会のお料理は、ブラフアートBRAH=art.さんにお願いしました。

  

  
(写真左から)百菜劇場の新米 ブラフアートBRAH=art.の岩原さん SHARE WILD PROJECT